ドライブレコーダーは、今日の交通環境において欠かせない装備となりました。事実、あおり運転対策や事故記録など、安全運転をサポートする重要なツールです。皆さんの中にはすでに装備済みの方もいれば、これから取り付けを考えている方も多いでしょう。
最近のドライブレコーダーは、簡単な手順で自分自身での取り付けが可能になっています。基本的なDCソケットからの電源接続だけでなく、内装に馴染むよう配線を隠す方法もあります。これにより、車内がすっきりとし、見た目も美しく保たれます。
今回の記事では、私が新しく手に入れたワゴンRに、ユピテルのWDT620dドライブレコーダーをどのように取り付けたかを紹介します。この機種はAmazonでの専売品で、手頃な価格ながら高い性能を誇ります。取り付け手順から、使った道具、実践的なコツまで、この記事がドライブレコーダー取り付けの役立つガイドになれば幸いです。他の車種にも応用可能な内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
写真は多めで細かく載せています。
作業を行う際の重要な免責事項
この記事で紹介するドライブレコーダーの取り付け作業は、完全に自己責任で行っていただくものです。こちらで提供する情報や手順は参考としてのみご利用ください。作業中に発生するいかなる損害、故障、その他の問題について、当方は一切の責任を負いかねます。
取り付け作業を行う際は、慎重に行い、必要に応じて専門家の助言を求めるか、プロフェッショナルに依頼することをお勧めします。安全と車両の保護を最優先に考慮し、自己判断で作業を進めてください。
事前準備、道具や場所など
事前準備としてはまずどの商品を選ぶか、どう取り付けたいかである程度変わってきます。今回付ける商品と車などはこんな感じです。
・車種:2023年式 ワゴンR ハイブリッド FX-S (MH95S型)
・ドライブレコーダー:Yupiteru WDT620d (前後カメラタイプ)
車に関しては記事を書いています。以下にリンクを張っておきますので参考まで。また、レビュー等は後々書いてみますのでその際はぜひ読んでみてください。
ドライブレコーダーについては大まかなスペックを書いておきます。
Yupiteru WDT620d(SDT610cの後継)の主な特徴
Yupiteru WDT620d(SDT610cの後継)の主な特徴
・フロント/リア共 HDR搭載200万画素フルHD 1080P
・夜間も鮮明に
・GPS/Gセンサー搭載、音声記録
・オプションで駐車記録に対応
・体格160度、水平140度、垂直80度の広角記録
・付属16GBで通常高画質で約54分、タイムラプスで約25時間
・映像確認は本気モニターで可能、詳細はPCビューアーで
・SDカードはClass10以上で128GBに対応
・2インチフルカラーTFT液晶
・常時録画30秒単位
・ファイル形式、MOV
・Windows標準のMediaPlayerでも再生可能
・簡易パッケージ
・取扱説明書はPDFでダウンロード版のみになります
用途として普段使うものではないので、今までなかったことを考えれば360度タイプでなくとも前後カメラがあれば十分と判断しました。その結果、比較的新しく出たばかりの商品ですが割と安価に購入できたのでYupiteru WDT620dを選択しています。
ドライブレコーダーで迷っている方は、比較的売れ筋機種を選択するといいでしょう。ネット上に情報が多いので参考にすることができるためです。
また、線が見えてもいい、DCソケットから電源を取り出せればいいという人は、そのような商品を選ぶと工具も何も必要なしに設置可能です。配線が剥き出しになりますが、機能すれば問題はありません。
一方で私のように見た目をスッキリさせたい、線を隠してドライバーから気にならないことを優先させたい場合は少々手間をかけてあげましょう。
出来上がりの目標
配線を隠すのでパーツをある程度分解します。少々の工具は必要になりますので、取付時にあれがないこれがないとならないように、前もって準備が必要です。
事前に準備したのは以下になりますが、同じものがない場合は商品リンクとともに貼っておきますので参考にしてみてください。
事前に用意しておいたもの
私が購入しているのはドライブレコーダー、マイクロSDカード、エーモン低背電源取り出しヒューズのみで、その他のものは二輪関係で使用していたため以前から持っていました。また、ソケットレンチでなくともよいのですが、できればエクステンションはあると楽でしょう。
ドライブレコーダーは上で載せたので、それ以外の用意した商品のリンクを以下に軽い説明とともに載せておきます。
KIOXIA(キオクシア) 旧東芝メモリ microSD 128GB
Class 10対応の128GBにして普段容量など気にせずなるべく多くのデータを残すために買いました。旧東芝メモリですので、信頼性価格等も文句なし。ドライブレコーダーに付属の16GBは使用せずこちらに差し替えています。
エーモン低背ヒューズ電源DC12V 15Aヒューズ差し替え用 4941
ヒューズボックスのACC部分のヒューズをこれに差し替えて電源取り出しをします。途中に5Aの管ヒューズも入っているので安心できる商品です。車種によってヒューズサイズが標準、低背など種類があるのでご自分のヒューズをマニュアルなどで確認してみましょう。この商品はギボシ端子が既に取り付けられているので、ギボシ端子とスリーブは1組用意したものの片方しか使用しませんでした。
絶縁テープ(アセテート粘着テープ)
絶縁、保護、結束などに使用します。引張強度がある上に、手で簡単にカットできるため優秀。非常に用途として使い勝手がいいため、ベトベトになったカメラグリップ部分などに貼り付けたりといろいろこなせます。絶縁つながりで過去に記事も書いています。
内装剥がし、配線通しなど
ピン抜きも内装剥がしに含まれるんですね、私はヘラを数個でその他は持っています。配線通しもセットになっている商品があるのは知りませんでした。これワンセットでほぼ大丈夫でしょう。ちなみに今回私が個人的に使用したのは配線通しのみです。それ以外は力とコツがいるものの、指を引っ掛けて手で取り外しが可能でした。
ソケットレンチ
ソケットレンチはごめんなさい、ドライバーなどもですがあまりに安物はおすすめできません。そして、凝りまくった人やプロなら別ですがスナップオンやマックツール、ネプロスなどを買う必要もないと思っています。線引が難しいのですが、DIYやちょっとした趣味程度でもネジやボルトをなめにくい壊さない失敗しにくい最低限しっかり作業できる道具は持っておくと安心。
車内のDIY程度でさわるボルトのトルクは1/4サイズで十分です。シートベルトアンカー取り外しなど、トルクが必要な場所になれば3/4サイズなど適宜買い足せばいいでしょう。3,000円とかで揃っているようなセットはやめておいたほうが吉。
ストレート、アストロなどのほうがバランスはいいです。私はKTCとアストロをもっていますが、SK11、TONE(決して安くはないです)などのスタンダードな製品などのほうが安心して使用できます。工具は趣味性も高いのでこの辺にしておきますね。
ちなみに今欲しいのはKNIPEXのプライヤーやニッパーなどのはさみものです。一生物なので憧れです。
ハサミやカッター
開封時に使用したり、何かと使えるので便利です。使用できればなんでもいいので、家にあるもので構いません。
検電テスター
ドライブレコーダーやETCなんかの取り付け程度なら通電確認できれば十分。マルチテスターを持っていればもちろんOK。両方持っていますが、検電テスターを今回は使用しています。非常に安いので一つ持っていると便利なグッズ。
結束バンド
配線を結束させたり、なにかに固定したり汎用的便利なアイテム。インシュロックとかタイラップと呼ばれますがこれらは商標。上のリンクは私が以前購入しているものですが、こんなにあっても困りません。使い捨て感覚で何でも縛って固定して使っています。
配線止め金具
電工ペンチ
プロじゃなければこれで十分です。今回私はなにかのセットに入っていた超がつくほどボロい電工ペンチで失敗しかけました。これは安価ですが、十二分に使えます。私も次回はこれを買っておこうかなと。工具はあまりに安物はだめですね、道具はそこそこちゃんと使えるものを使用しましょう。
ワイヤーストリッパー
ニッパーなんかで代用は可能ですが、あれば楽ちんです。この商品は精度が高くはないですが、十分使えます。DIY程度なら申し分なし。ガチャンとするだけで配線の被覆をはがせます。
ギボシ端子やスリーブ、アース端子など
こんなにいるか?問題はさておき安いのでワンセットで普通の人ならこの先ずっといけるでしょう。必要な端子類が揃っています。使わないものもありますが、価格で言えばこのセットは考えず安く手に入るので楽かも。
ニッパー
個人的な趣味で申し訳ないのですが、何にでも使えるニッパーもそこそこなものを選んだほうがいいでしょう。フジ矢とかTONEが安価でおすすめです。圧着ペンチと並び百均のニッパーを使用してイマイチだった失敗を皆さんには繰り返してほしくありません。使用頻度の高い道具はいいものを選んだほうが長い目で見ると安上がり。
パーツクリーナー
パーツクリーナーは脱脂や油汚れを落とすだけでなく、滑らす目的でも使えます。今回は汚れた部分の他に、リアのジャバラ部分に配線を通す際に潤滑目的で使用しました。速乾性の方がそのような用途の場合は適しているでしょう。また、ご近所のホームセンターにいくとオリジナルブランドのパーツクリーナーがあるかもしれません。かなり安いので、数本買っておくといいでしょう。
手をふく雑巾や手袋など
なくてもいいですが、あった方がなにかのとき役に立つかなくらいです。ウェットティッシュでもいいですし、キッチンペーパーでもOK。手袋は怪我防止にもなるし、適材適所ですが他に使えるものなので持っておくといいと私は思います。大きさなどは自分の手にあったもので粉なしを選びましょう。天然ゴム系やPVC(ポリ塩化ビニル)は作業には適さないのでオススメしません。
ちょっとしたバイクレース経験のとき買い揃えた工具をそこそこ持っています。なんにも無いよという人もそれほど出費をせずに、必要な今後も使える道具を楽しみながら少しずつ揃えるのもいいですね。
作業場所、物を置くスペースなども確認しておく
ドライブレコーダーの取り付けには、適切な作業スペースの選択が重要です。私の場合は、周囲に十分な空間のある駐車場で作業を行いました。特に、助手席側のドアを完全に開けることができるスペースが必要です。
工具や部品の配置も事前に考えておきましょう。車内外どちらに置くかは問いませんが、あらかじめ決めておくと作業効率が格段に上がります。事前に「ここに置く」と決めておけば、行き当たりばったりで時間を無駄にすることも少なくなります。
なにかする前から整理整頓は始まっています。後のことも考えてスタートです。
Yupiteru WDT620dと手順の確認
まずはドライブレコーダー、 Yupiteru WDT620dの中身を確認しておきます。
簡易パッケージなので、ユピテルの写真がたくさん載っている赤い外箱ではありません。貼り付けてあるものに取扱説明書が入っていないことが明記されています。
よく見るステッカーとともに、ペラ紙類が同梱されています。このステッカーは案外効果がありますが、私は貼り付けません。
右に本体、リアカメラ、ステー。左に配線関連が入っています。本体側ステーには最初から3Mの両面テープが貼り付けられており、リアカメラ用は両面テープは自分で貼り付けるようになっています。
左に束ねられているのは本体への接続コード、下は赤の電源コードと黒いアース線でむき出しになっています。自分で結線する必要があるので、最低限の加工は必要になります。管ヒューズもあり黒いアダプターは結束バンドなどで固定や線をまとめるための穴もついています。
つまんでいる方がリアカメラ用、L字型が本体側になります。長さは十分でミニバンクラスでも問題ありません。
この青い保護シールは取り付けたら必ず外しておきましょう。案外に忘れることが多いものです。
本体上面です。左がリアカメラ接続用、右が電源用です。中央部がカメラのクリップオンフラッシュなどを使うホットシューのようになっていて、ここに窓ガラス貼り付けステーをはめ込みます。
窓ガラス付近の車内取り付けなので放熱用のスリットが見受けられます。上部にあることで、熱が逃げやすい構造になっているのですね。
正面には物理ボタンがあり、液晶には保護シールが貼られています。角は丸みがあり厚みの割にゴツさを感じないデザインで、さわった感じも優しく小ぶり。
物理ボタンで左がメニューやモードへ、右は操作になります。短押しと長押しで使い分ける方式。ややわかりにくいUIですが、初期設定と最初のうちに行う多少の設定変更でさわる程度で後はさわりません。緊急時のワンタッチ手動録画は左下、それくらいなので特に困ることはないでしょう。
マイクロSDカードはスロットインタイプ。高温にさらされる場所なので、それなりに高耐久を売りにしたメディアをおすすめします。私はもしものとき以外は使用することはないですが、案外そういう人も多いのではないでしょうか。
本体をフロントガラスと固定するために使用するステーです。ボールジョイントになっていてフレキシブルに稼働します。接着は3Mの両面テープが既につけられていて、個体によってはその剥がすテープが捲りにくくなっているのもあります。
リアカメラも小さくまとまっています。ロゴマーク左側の部分から回転して上下角度の変更が可能。左右は十二分に広角なため特にキにする必要はないと思います。こちらもレンズ保護シールを取り忘れて録画された画像が曇っていると勘違いする人も多いポイントですね。
接続ケーブルの端子をここに差し込みます。リアカメラステー部分にはなぜか両面テープが貼られておらず、別途用意されているものを自分で取り付けする用になっています。なぜでしょうね。
カチッと手応えがあるまでしっかり差し込みましょう。意外と多いのが差し込み不足による接触不良でリアカメラが認識されないことです。
届いた商品は念のために付属品を確認しておきましょうね。作業中に「あれがない!」とならないためにも。
続いて今回の作業手順をざっくり考えてみましょう。
ドライブレコーダー WDT620d取り付けの手順を考える
リアハッチ(リアゲート)のガラス面にリアカメラをつけたいので、リアワイパーのもた~カバーを取り外す。リアハッチのウェザーストリプの一部、配線が通る蛇腹部分、左クウォーターの内張り上部を浮かす、左リアドアのウェザーストリップも一部外しておきます。
カメラを設置し配線が終わったら組んでしまいます。
左フロントドアのウェザーストリップの上側を、Aピラーも外します。この時点で左リアドア周りも組み終えておく。
グローブボックスを外しヒューズから電源を取り出す。
配線はどうでもいいので一度結線して、画角調整しつつどの位置に取り付けるかを吟味する。位置が決まったらステーを貼り付け。上側殻線をまとめつつAピラーを通って」下でまとめる。
後はお片付けと配線の始末、設定確認をして終了。
ワゴンRを例に今回は書いていますが、他の車種はいろんな部分で個別事案があるため下調べを入念に行ってください。
一例ですが、BMWブランドになってからの MINI(F56や55,60などオールドミニでないもの)などのリアハッチウェザーストリップは内側にブチルゴムでシールを兼ねているため、一度外してしまうと確実に雨漏れの原因になります。そういった各メーカーでも車種ごとに違いがあるので、ネットなどでご自分の車種についてはしっかり調べることは最低限必要になります。
後ろからつけるのは私がやりやすいから。全部組み上げる前に通電チェックはやったほうがいいと思います。とにかく、道具の使い方や手順含め下調べが8割です。
それでは、ここからははワゴンRに取り付けていきます。
実際にMH95S型 ワゴンRにユピテル製WDT620dを取り付けます。
手順通りにリア周りから進めます。大まかな流れはどの車種でも基本的にはおなじになると思いますよ。
実際の作業は自己責任のもと行ってください。作業におけるいかなる事態についても当方は責任を取ることが出来ません。
リア側から前側はカメラ用配線を通します。
見えている小さめの穴4つがピンの箇所になります。かなり小さめのピンで、聞くところによるとほぼ折れるといいます。なぜか折れませんでしたのでラッキー。この場所はワイパーのモーターがついている部分ですね。このシルバーの鉄板の裏側にワイパーの軸があり、付近には隙間があるので、写真左側の内部を通ってここから配線を出すことになります。
ジャバラ部分も外し内部をとおし、リアワイパー部分に到達するイメージです。配線のスタートはこのじゃばら下の車内側にして、この付近を外したり浮かしたりして準備をしていきます。
このクウォーターパネルはかなり硬かったので、浮かせるだけにしてスタートしましたおおよその長さを持って天井裏へ通し、蛇腹側に通していきます。天井のライナーは折れると元に戻りませんので注意が必要です。
写真ではウェザーストリップとパネルを浮かした状態で線をねじ込んでいっています。ちょっときついです。
配線は内側を探るとわかりますが、この部分に通します。通すカメラ接続線の端子部分は直線型の方です。L字型ではありません。まずは一旦ここまで通してきて、ある程度の長さを引き出しておきます。長さ自体は後で調整できるので大丈夫です。
ドアの蛇腹部分を通す配線作業では、上の方で紹介した針金のような配線通しを利用します。様々な方法がありますが、個人的なおすすめは速乾タイプのパーツクリーナーを使うことです。1秒ほどパーツクリーナーを吹き込んだ後、すぐに配線通しを押し込むと、スムーズに通せます。この速乾タイプは揮発性が高く、溶剤が留まらないため一時的に滑らす目的での使用もおすすめです。
リアハッチの内側をそのまま通してくるとこのあたり(丁度隠れている穴)から出てきます。幾分引き込んで位置をある程度確認して線の長さを調節しておきましょう。また、位置が確定したら線が可動部分などに干渉しないため、配線止めなどを使って仮に動かないようにしておきましょう。
左クウォーターパネルを左リアドア側から見た写真です。軽自動車はというか、国産車は結構スカスカなので配線を通す空間には困らなさそうです。ピンなどに干渉しないように気をつけながらリア側から前の方へ通していきましょう。
隙間は十分なので、配線自体が動いて音の原因にならないように気をつけましょう。この車MH95SのHYBRID FX-Sはカーテンエアバッグも装備しているので、その隙間で押さえつけました。念のためスポンジテープのかわりに絶縁テープを巻き付けて、動きにくい状態にして押し込んであります。
隙間は十二分にあるので、プラプラ状態にならないようにだけ気をつけて前側まで這わせてきましょう。
順番はいつでもいいですが、Aピラーを外しておきます。黒いパーツを白いパーツは一体型になっているので、ウェザーストリップを外しておいたらそのまま上側から引っ張ると簡単に取り外せます。
上にピン、真ん中にクリップ、後はすっと引くだけです。結構変わった構造ですね。
ヒューズボックスから電源を取り出す。
グローブボックスを取り外します。引っ張って左右をひねってストッパーを回避し、ヒンジ部分を外すだけです。奥には上側にエアコンフィルター、下にブロワーファンなどが見えます。この車のヒューズボックスは左側に丁度隠れている感じです。覗き込むとすぐ見えますよ。
写真中央下あたりにヒューズボックスがあります。隙間がこれでもかとあるので、配線をしまうのに苦労はしないことでしょう。
蓋にはヒューズの説明がありわかりやすくなってますね。
目指すヒューズは真ん中左から2番目にある「ACC2 の15A」です。
何らかの過電流が流れたとき用に購入した電源取り出しキットにもドライブレコーダー本体にも管ヒューズがついているため、破損の心配はすくなくなっています。
アクセサリーONにすると点灯しました。検電テスターはクリップでアースを取り、調べたい箇所に当てるだけで通電しているか判別できるすぐれものです。
差し込むだけで電源を取ることが出来ます。5Aの管ヒューズが入っていて、安全面も一応は配慮されています。
もとからあったヒューズを取り出し、買ってきた電源どりだしヒューズを差し込みます。見栄えがビローンと出てしまいカバーが付けられなくなりますが、特に困ることはないでしょう。
この工具はコストパフォーマンスに優れており、たまにしか使わない場合には特におすすめです。もし頻繁に使う予定があるなら、もう少し高品質の工具を選ぶことをお勧めします。ただし、このレベルの工具でも十分に作業をこなすことができます。
また、電工ペンチに関しては、以前紹介したエーモンの製品のように、ある一定以上の品質にこだわると良いでしょう。私自身、猛烈に安価な電工ペンチを使った結果、作業の仕上がりがいまひとつになってしまいました。工具にはある程度の投資をすることで、作業の効率と品質が向上します。
国産の高価格帯でも案外パーツを外すと隙間だらけのものが多いです。低価格帯の車ならなおさら、作業は極めて楽にできるんですよね。
ヒューズボックスの左上あたりにアースポイントがあったので割り込ませました。
ドライブレコーダーの設置位置を決めた後、配線を車内の下部を通して接続します。通電を確認し、カメラの画角をチェックします。運転席からの視界と撮影範囲が適切であることを自分自身で確認できたら、ドライブレコーダーを固定します。
配線は以下のように(例として)まとめて車内の隙間に固定できます。固定位置はどこでも構いませんが、ワゴンRでは写真に示されているビスの左上、車体側に広いスペースがあるため、そこが最適です。この方法で、ドライブレコーダーの取り付けをスマートかつ効率的に行うことができます。
あとは、外したパーツを確認しながら逆の順序で組み上げていくだけです。設定等を確認して取り付け完了になります。
位置決めして両面テープを貼り付ける際には、必ず付属の脱脂剤を浸かって前処理をしておきましょう。
外れる原因になります。
リアカメラの配線がほぼ隠れてきれいに取り付けできました。レンズ部分を車のほぼ中央に配置し、ワイパーの拭き取り範囲よりも意図的に上に設置しています。ワイパーの拭き取り範囲はかなり下部(写真でいう上部)にあるため、個人的にはあまり好みではありませんでした。そのため、この位置に設定しました。
配線に無理がかからない程度の曲げ角度と、ワイパー軸などに干渉しないように設置した配線止め金具を使用して固定し、カバーをしたら目隠し完了です。
セダンなどワイパーのない車種も多く、実際には使用上の問題は少ないと考えました(ストンと落ちるリア形状の負圧による巻き込みも知った上での判断で当方の自己責任です)。万が一の事故時には、関連する車両が映っていれば私には十分。しかし、通常はワイパーの拭き取り範囲内での設置が、よりクリアな映像を提供するため、そのような設置を推奨します。
本体フロントカメラ側はかなりきれいに収まりました。カメラ配線と電源コードを根本でまとめ、上の方で説明した布タイプの絶縁用テープで1本のように寄りまとめてあります。右のデュアルカメラサポートのカバー脇にセラミック部分に沿わせて正面からもかなり目立たなくすることができました。なかなかいいんじゃないでしょうか。
これは個人的イチオシポイントなのですが、適正な運転ポジションをとった私の目線からほぼミラーで見えない位置になります。私はドライブレコーダーがあることを普段認識したくない、存在を気にしたくありません。ですので、設定で消音にしてあり手動時には左下を押すことだけ覚えて運用しています。
設定の変更点は消音、上下Gを少し下げる、マイクロSDカードをキオクシアの128GBにした3点です。
取り付け後にチェックすべき点
まずは取り付けたドライブレコーダーが正常に動くかなど、いくつかをチェックする必要があります。
・フロントカメラ、リアカメラがちゃんと映るか
・設定が反映されているか
・想定していた範囲が写っているか
・取り外したパーツがきちんと組み付けられているか
・ウェザーストリップ、リア配線の蛇腹部分は特に注意!(雨漏りの原因になります)
・余ったネジや部品はないか
・ゴミや配線の切れ端などが車内に残されていないか
ちゃんと動くかはもちろん大事なことですが、一番は車の方に不具合が生じていないかです。特にウェザーストリップや蛇腹部分は取り付けが甘いと雨水侵入になりかねませんので気をつけてください。
WDT620d取り付けのまとめ
この記事を通じて、ユピテルのWDT620dドライブレコーダーをワゴンRに取り付ける手順を詳しく説明しました。作業場所の準備から始まり、配線方法、カメラの位置決め、そして最終的な固定まで一緒にみてきてどうでしたか?
私の経験から言えば、このドライブレコーダーは取り付けやすく、また、実用性にも優れています。特にリアカメラの設置は、視界の確保と撮影効果のバランスを考慮して行いました。各ステップにおいて、実際の作業風景を写真で示しながら、できるだけわかりやすく説明するよう心掛けました。
この記事が、ユピテルWDT620dや他のドライブレコーダーの取り付けを検討している方々にとって役立つ情報源となれば幸いです。ドライブレコーダーの取り付けは、安全運転をサポートする上で非常に重要な要素です。ぜひこの記事を参考に、ご自身の車への取り付けを検討してみてください。
それではでは。
作業中にこれだけ撮影しておけば大丈夫だろうと高を括っていたのですが、記事を書き始めてみれば説明したい写真がないのオンパレード。役に立つ記事を書くには、本分にも書いていますが下準備がやはり大切なのを痛感しました。
「ここはわかるだろう」ではなく、「読んでいる人は個々を知りたいかもしれない」を意識して今後のレビュー記事作成に活かしていきます。